遥かな雑記

ウルトラハイパーだったり、ぼちぼちだったりします

旅の振り返りとそれから

4泊5日の電車汽車旅で行く道東旅から帰ってきました。

ルートとしては女満別ー網走ー摩周ー北見ー網走ー釧路というJR沿線。

結局バスとJRとごく一部区間の汽車(標茶ー茅沼)を利用して雪原を走っての道東の往復縦断旅になってしまいました。

なぜ往復となったかは追々……。

 

以下、興奮のままに思い出される光景と記憶を綴ります。

 

 

 

 

ひたすらダイヤとにらめっこして、自信がなければ側にいる駅員さんや地元の人らしき方に声をかけた。地元の人は話し方や服装が少し違ったのですぐわかった。

青森や鹿児島ほどの訛りではないが言葉選びや地名の発音で不思議と分かってしまって。地名をスラスラといえたりするのはベテランの旅行者でもない限り無理だろう(私もそれなりに北海道の地名を読める方だと思うのだが…)。

遠くの地でのひとりたびにきたのだなあと独り言ちた。

 

 

或る時は、標茶で乗った汽車では神戸からきた方と偶然一緒になった。

SLが好きらしく、午前中はお連れさんの運転する車でSLを追いかけながら撮影して回っていて、午後は標茶から釧路に自分だけSLの席を取ったという。

 

汽車の席は完全予約制だった。その方は前日にHPから偶然1人分予約できたらしい。

4人掛けボックス席に2人で向き合って話した。

「家族ずれじゃないから気が楽だね。3人家族の人と一緒かもと思って冷や冷やしたよ」と言っていた。一人旅をしている者としては同意だった。

 

私は当日中に北見まで北上する計画にしたので標茶の次の駅の茅沼までのSL小旅行となった。お互いカメラを持っていたので写真の話だったり、車両の暖炉でシシャモ焼いてるから見てきな!などと陽気に振舞ってくれた。

釧路まで一緒に乗れたらいいのに、もったいないねと話してくれた。

茅沼で私が下りた後、しばらく停車すると思ったらしくその方も一緒におりてきていた。10秒も経たずに発車のベルが鳴るとびっくりして乗りなおしていた。

慌てて電車に駆け込む背中をみつめながら印象深い別れとなった。無事に釧路まで戻れただろうか?ボックス席独占を楽しめていますように。

 

 

 

いろんな人に話しかけたり、話をそばで聞いていたが、皆楽しそうだったり、真面目に仕事をこなしていた。寒い日はマイナス10℃くらいあった。

昼間マイナス6℃程度でも強い風が吹いていると、「今日は風で寒いよ!」などと困った顔をする駅舎の人もいた。

 

私も不思議と笑顔になっていたかもしれない。

どこにいくの?どこからきたの?気をつけて…とりとめのない話でも楽しかった。

 

 

 

旅の途中、川湯温泉駅前発、屈斜路湖経由、摩周駅行のバスで、東北大と北海道大の学生3人組にであった。

英語でずっと喋っているので途中まで(ガイドさんと観光客かな)とも思っていたが、硫黄岳を過ぎて屈斜路湖の砂湯(地熱で湖が凍っていない所)で拙い英語で話しかけると、

知床には行った?流氷粉砕船は明日乗るんだ!とか何日間かけて北海道を周るの?だとか、無邪気な質問をバスの中でいくつも投げかけられた。

3人の中の女性が助け舟を出してくれて少し戸惑いながら返答した。

 

ガイドの方に見えた人はうち一人と結婚しているらしく、見当違いで少し恥ずかしかった。

その一行とは摩周駅でお別れすることになるのだが、熱気のあるお喋りとなっただけに記憶に強く残った。凍った屈斜路湖に佇む白鳥と山々も美しかったな。人なれした白鳥はスナップにもってこいだった。

 

 

こう書いていると旅日記のような随想で少しまとめてみたくもなってきた。

それもいいかもしれない。

幸い旅中の旅日記と電車の中のメモは書きなぐっている。

温かい部屋でつらつらと思いを書き綴ることの快感は少し病みつきになった。

アルコールは1人で摂らないようにしているので寝るまで頭が冴えていて、その上暇をつぶすような本も手荷物にはなかった。いつでも好きな時に思ったままをアウトプットした。

(蛇足だが自分の内面をアウトプットしている作業がこのメモ、日記作業なのだが、実施は言語化することが大変重要である。実は内面を明確にし、マイルストーンにすることの本質は翻ってインプット(忘れない為の作業)だと思う)

 

 

 

 

 

しかし今回の旅楽しい事ばかりでもなかった。

ここで今回の旅での失態を白状するとキャッシュカード類を自宅に忘れてしまったのだ…。北海道という観光地で現金主義だという事は目に見えている。加えて今回は、電車汽車旅という公共交通機関の多い旅にもかかわらず。

 

この点は実際とても尾をひいた。決済方法を確認しなければ、どの店にも、はたまたバスなどを利用して移動もできない。ご飯はセコマと、宿はネット予約決済が頼みの綱となった。

 

自嘲してしまうのが、成田行きの電車のブログを書いていた直後にそれに気が付いたのだった。最寄から数駅先から乗り換えで成田に向かったのだったが、ブログを書きだす数分前に乗り換えていただけに、ブログなんか書かずに気が付いていれば…と今でも思う。

気が付いてすぐにどの駅で降りてすぐ戻れば飛行機に間に合うか調べて検証したのだったけれど、気が付いた時点でもう往復する時間はなく。

現金無しが確定したうえで怯えながらの飛行機登場となった。ここで飛行機に乗らないという選択肢はなかった。

 

 

 

安くチケットを取れたという事もあるが、とどのつまり、私は旅に出たくてたまらなかったのだ。

こんなつまらないことで止められるか!なんとかなるしなんとかする!そう奮い立っていた。

 

実はずっこけたところから始まった旅となったのだけれども、

実際現金が無くても時間と人情を頼りにして好き放題まわることができたのがとてもとても思い出深い旅にもなった。

レンタカーの方が足も回るし確実に安く的確ないどうができるという知見も得つつ。

(後で調べるとダイナミックレールパックというJR東日本の電車+宿のプランがかなり安いらしくJR北海道も対象とのことだ)

 

 

また乱文長文になってしまった。

ひとまずおわり